◎セーム・シュルト…
「デカイやつはまともにパンチを打てない。デカイだけではK-1では活躍できない。」こんな言葉を打ち破ったのがセーム・シュルト。身長212cm、体重130kg、股下96cmの恵まれた体格を生かしたパワフルな打撃は、背の高いファイターにありがちな鈍重さを感じさないすばらしい物であり、参戦当初より一部のファンの間ではK-1最強とも称された。ただしそのファイトには華やかさには欠ける面もある。事実、2002年のワールドGP開幕戦ではテレビ解説をつとめた石井にファイトぶりを批判されている。
2005年は正道会館に籍を入れGPに出場。圧倒的な強さで優勝し、1996年のアンディ・フグ以来二人目の空手家王者になった。
近いうちに、あのアーネスト・ホーストのGP4度制覇の記録を抜くであろうと期待されているのだが、先日のピータ-・アーツ戦でシュルトの弱点が垣間見えた感がある。
◎レイ・セフォー…
「南海の黒豹」の異名を持つ。得意技はブーメランフック。また、「名勝負製造器」とも呼ばれ、相手の良さを引き出しながら闘うそのファイトスタイルは、多くのファンの心をつかんでいる。試合中に相手をノーガードで挑発し、パンチを誘うその姿は観客を大いに盛り上がらせている。また、かなり打たれ強い。
ただ観客を沸かせるだけでなく実力も伴っている。2005GPで一番セーム・シュルトに対抗できていたのはレイ・セフォーだろう。